これが最後のアフリカンクララ釣り指南で、タックル編だ。
海外での道具補充は難しいから、凄く重要だぜ。
ロッド
ロッドメーカーのテスターをしてる立場から
過剰にロッドをアピールする事は
ウソ臭くなると思い控えていたが、本当に大事だ。
この選択を誤ると、難易度が劇的に増す。
ルアーやラインと違い現地で気軽に交換できないしね。
要点は2つ。
1、ドッグウォークの操作が行い易い事。
2、30mは飛ばせる事。
スピニングでもベイトでも良い。
長さは7ft位が良いんじゃないだろうか。
足場が高い時もあるので、短いと岸際の操作が難しい。
これは絶対に必要な条件じゃないけど。
ボクはBeamsナナマルを愛用してる。
このロッド開発者の赤塚さんも。
ロッドパワーは如何かな。
バットが細く、パワーが無い竿でも良い。
もちろん怪魚用のパワーのあるロッドだってオッケイ。
ロッド選択の範囲は広いがバランスを間違うと
全てが台無しになってしまう。
ボクから見て、強い竿の利点は
残念ながら余りない。
これは優先順位の割り当てになるのだが、
大きいルアーをどうしても使用したい時は
そういうロッドを使うべきだ。
パワーのあるロッドで早めに寄せて捕獲する考え方もあるだろうが、
ラインテンションを張っていればクララから寄ってくる。
その差は殆どないだろう。
ソレよりも強引に寄せてフックを伸ばされるリスクを避けたいね。
釣果目的ならライトからミドルクラスのロッドで良い。
クララは確かにパワーがある。
だが、女囚川しかり、香港のクララポイントはカバーが非常に少ない。
潜られてゴミを拾う事はあっても、
障害物に巻かれた事はない。
スピニングタックルで挑んでる方が、捕獲成功率が高いデータも出てる。
ロッドはワンピースを避けてくれ。
香港の電車内にワンピースロッドの持ち込みは禁止されている。
タクシーでも嫌がるだろうね。
別料金を握らせれば、笑顔になるだろうケド。
リール
条件は15lbのラインを50m以上巻けるモノ、自分が扱い易いモノかな。
欲を言えば、ハイギアだと回収が楽。
リール購入の際は女囚川の事を考えてしまう為、ハイギアばかり増えてしまう。
ライン
15〜20lb位で良い。
ナイロンかPEだね。
PEならリーダーをつけた方が、糸絡みをある程度防げる。
長さは30cmもあれば十分だ。
念のため予備のラインも。
フック
これはコメントし辛いな。
太軸でも曲げちゃう事もあるからね。
ボクはノーマルのモノを使ってる。
予備を十分に用意しておこう。
フックを外側に曲げる魚は多いが、クララは内側にも曲げる。
フィッシンググリップ
掴んだ瞬間、暴れるので、アゴ割を防ぐ為にも回転式が望ましい。
回転式でなければ、太い紐の輪を作って手首を通せる様にしておこう。
掴んだ瞬間に手を離せば、アゴ割を防げる。
フック外し
細めのペンチでオッケイ。
ルアー
攻略編がペンシル中心になったので、
補足で他のルアーでの事例も挙げておこう。
スミスのナマジー
初めて動きを見た時に釣れると思った。
リトリーブを調整するだけで、綺麗に首を振る。
この手のリップがあり、ジョイントがあるルアーはイケる。
ボクも購入してみた。
近々、検証してみよう。
ヨネさんの釣果を見て、即買いした。まだ届いてないけど。
ビッグバド
ヘビータックルのヤマさんが釣った。
ただし、リアのブレードを潔く取っ払ってだ。
ブレードを外したのはボクのアドバイスではない。
麻婆川でヤマさん自身が反応を見て、外したのだ。
これもハンドルを回すコントロールで
移動距離を抑えながらアピールできる。
ヤマさんがバドで釣ったクララは、堂々のメーターオーバー。
ハネモノ
ソフト素材を使用したハネモノ。
これは最悪の状況下でミヤさんが使用し射止めた。
あまりルアーを追わないクララが
追いかけて来たさまに驚いた。
超低活性の中、ミヤさんがハネもので。
フロッグ
香港人がメインで使用している。
これは雑誌にフロッグを使った釣果が載った事から。
効率を考えると選択すべきルアーではない。
土砂降りで大量のゴミが流れ込んだ状態、
もしくは満潮時の岸際なら非常に有効だが、
フッキングし辛いフロッグは如何と思う。
ただし、音が柔らかい為、
ハードルアーより向いてる可能性を完全否定できないが。
スプーン
冒頭に書いたクララ釣り最大の秘訣が判らなければ
スプーンで攻め続けるのが一番の近道だ。
操作はタダ巻きでも良いし、リフト&フォールでも良い。
効果はナマジさんが証明してくれてる。
バイブレーション
釣れる。特に底ズル引きとリフト&フォールが有効だ。
ただ、あのポイントで底を取るには
強い特攻精神か、溢れる財力が欠かせない。
以前、深センYさんのバイブレーション釣法に完敗した。
レンジバイブの45ESで、メーターオーバーを。こんなギャップは多々ある。
そう言えば、日本のナマズ定番のノイジーが
ランクアップされてないな。
当然、使用した事もある。
しかも、クララをターゲットと定めた早い段階で。
ジッターバグはフックの交換が面倒臭いので、使用してない。
それに近い闇鯰スナイパーを高活性時に使用したら、
バイトしてきたものの、一発でカップを曲げられてしまった。
恐るべしクララ。
これだけ厚いカップも平気で曲げる。
女囚川はクララ以外も釣れるから、
ついでに色んな魚を狙ってみよう。
フライフィッシングも楽しめる。
小さいルアーがあれば、パシフィックターポンが釣れる。
日本でちょいレアなタイワンドジョウ。
ストライプスネークヘッドはファイトも面白く、カッコイイぞ。
道具の持ち込みで注意点がある。
以前、ミヤさんが香港空港で手持ちルアーを没収された。
フックを危険物と認識したらしい。
言い出したら引っ込みのつかない奴らに
正当性を解いても始まらないのは万国共通。
ここは飛行機に乗る際、手荷物にせず、
機内預かりにした方が安全だ。
3回に渡り書いてきたクララ指南はコレにて終了。
ボクは小さい頃、水曜スペシャルなどで、
アマゾンの巨大魚を見てワクワクした。
行って見たいと思った。
でも、その夢はもうない。
香港の友人、リーダーに女囚川を案内され、
初めて見たクララは煌びやかに後光が差していた。
時間が有れば、リーダーとクララを狙った。
夢中でクララを追いかけた。
それはアマゾンと違う夢の中だった。
ボクの夢は此処にあったんだ。
クララを釣りに来る方達の多くはサラリーマンで、
時間や経済的に制限もあるだろう。
人それぞれ趣味と生活のバランスは違う。
気軽に怪魚を楽しむ為に、香港のクララ釣りは存在してる。
現実は本格的な怪魚釣りの代品にも及ばないかも知れない。
だけど、それは向き合い方の問題で、
情勢や市場にとらわれない
熱い気持ちがあれば、きっと夢中になれると思う。
だからこそ、いざ、女囚川へ。
タグ:アフリカンクララ