2018年12月21日

挑戦状にカナリア68MLのインプレを添付

年明けにフィンチのカナリアシリーズに新型が追加されると言う。
開発者のゲンキマンさんに

「めちゃエエですよぉ〜」

と勧められているんだが、
正直、イマイチ乗り気でない。

魅力的な写真で誘惑されてる。
でもね、

腕が違うしぃ〜、

そんなポイントに行かないしぃ〜

なによりも、ボクはカナリア68MLが最高と思ってるんデス。
この1本で十分ですよ。
だから改めて良さを知って頂戴って事で、
発売から1年が過ぎた今、変わらぬ想いを今年の釣果を交えながら綴っていこう。

そう、これは新型610Mへの挑戦状だ!

2108年は暇ナシ、金ナシって感じだったので、
例年と比べ釣行数が減っていた。

だから1度の釣行に賭ける想いはその分だけ強く、
事前にポイントをシミュレーションし、相応しいタックル等を用意していたが、
釣果は1匹のカワアカメを除いて、全てこのロッド。

ならば全てのシチュエーションに最適だったのか?


こんなロックフィッシュに68MLが最適なんて言わない。

実際はもっとバットパワーが有った方が良いだろう。
長さはギリかな。もうちょっと長い方がポイント的にマッチしてた筈。

香港のシーバスだって、もっと遠投がきくロングロッドを選ぶべきだったかも。

今年だと2番目に嬉しかったイエローチーク。

長さは68MLで問題ないが、通常ならもっとパワーのあるロッドでしょ。
などと思ったりもするが、結果はでてる。

「たまたまじゃない?」

そうかも知れないが、
仲間内で釣りをしてても、間違いなくボクは頭ひとつ、ふたつ抜けた結果がでた。
特に68MLを握り始めてから、それは顕著だ。
もちろん、自分の中では理由付けができてる。

それは3つ。
・ブレにくいキャスト
・操作性
・体への負担

ひとつずつ説明するね。
ブレにくいキャストなんだけど、
まずはこの動画を見てよ。


キャスト後に竿先がブヨン、ブヨンってならずに、
ピタって止まるでしょ。
リリース後に飛んでくルアーの安定感が違うのよ。
4pcsでコレを実現するかね。

ちょっとした飛距離よりも正確なキャストをボクは優先したい訳。
って言っても、飛距離も自信あるけどネ。

曲げてからはスロー再生でも判り辛いぐらい早く戻る。
その戻り姿勢がカッコいいんだ。
なんか鞭がしなってる感じが気に入ってます。

そして、操作性だね。

ボクの大好きアフリカンクララの釣りなんだけど、操作性が肝。

通すべきライン上で、正確な操作が求められる。
タイリクスズキだって、数センチ単位のレンジコントール、
一度のチャンスしかないコース取りと、やたら要求が高ぇ。

扱いやすさは個人個人の体格やクセなんかもあるだろうが、
日本人の平均身長、仕事柄PCのマウスより重い物を持たない非力なボクでも、
思い通りに操作できる。

なんなら2019年の新年の書き初めは
ティップに筆をくくりつけ、「大漁」って書いちゃうよ。

操作が自由自在になればルアーの欠点を補ったり、
また、開発者でさえ知り合えない、ルアーの新たな性能を引き出せると思ってる。

体への負担だが、ボクは朝から晩まで釣りをすることが多い。
香港のポイントなんて、家から片道3時間もかかるから、
せめて移動時間よりは長く遊びたいじゃん。

んで、海外の釣りなんだけど、日本ほど釣れない。
よく誤解されちゃうんだけど、マジでこっちの釣りはムズイ。
全ての海外を言うわけじゃないケド、華南地区からみれば日本は本当に眩しいよ。

なので、長時間に渡り、当たりがなくとも、
キャストとアクションを繰り返さなきゃならないんだ。

上記で挙げた、キャストと操作性も、それを長時間持続しなきゃ意味がない。
コレができてるから、当然釣果に繋がった筈なんだ。

そして、コレができることにより少ない釣行数でも
ポイントに対して、また対象魚に対しての状況判断が短時間でできるようになった。

キャストと操作性が上がれば無駄が減り、
キャストの度に凄いペースで自分の中に情報が蓄積された。
無口な68MLだけど、知らず知らずに色々と教わってるんだなぁと。

そんな中で釣れた2018年最高の一匹がコレ。

念願のマーブルゴビーですよ。
狙ってた魚じゃなくて、偶然だけど、
障害物に違和感ないようにコンタクトしてたら釣れてしまった。

出会いは偶然だったが、今思い出しても良い演出ができていた。
インパクトはイエローチークほどじゃないけど、
アレはまた釣れるだろうからネ。

ついでに2018年、68MLコレクションに追加された魚種もどうぞ。

レンギョ。

ストライプスネークヘッド

タイワンドジョウ

レディフィッシュ

ダントウボウ

ケツギョ

最後に。
年明けにリリースされる610Mは68MLと同等のロマネスクを与えてくれますか?
もし、そうなら610Mもインプレします。
その時は、「この二枚舌めっ!」とコキ下ろしてください。
posted by 村田貴紀 AD 18.12.21 | Comment(4) | アイテム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2017年10月01日

Fin-ch CANARIA68ML ベイトロッド インプレ

9月にFin-chからリリースされた【CANARIA68ML】を使ってみた。

このロッド、Fin-chからリリースされる2本目のロッドなんだが、
最初のCANARIA48が、遊び要素の強いアイテムだったのに対し、
この68MLは釣りとしての本気度が違うらしい。

ロッドのコンセプトが
「1本だけ持っていくならどれを持っていく?」
と言う。

ボクのような、ターゲットやフィールドに節操がなく、
荷物を増やしたり、用意するのを横着に思うアングラーにとり、
「1本だけ」ってのは永遠の課題なんだよ。

そんなワガママなアングラーの要求をこのロッドが満たせるのか?
その辺りを主軸にインプレしてみましょ。

その1、携帯性。
そう、このCANARIA68MLは4ピースのパックロッド。
だから携帯性は問題なし。

永遠のペーパードライバーなボクにはワンピースって、ありえないのよ。
で、海外の事情に当てると、ワンピースの電車やバスなどへの持ち込みが
禁止されてる国もあるんだ。

アフリカンクララ
香港のアフリカンクララは携帯性と、操作性が肝。

真ん中セパレートタイプの2ピースなら、持ち込みはオッケイなんだけど、
欲を言えば、出張先やちょっとした出先でも釣りがしたい時、
ロッドを携帯してる事は周りに隠したい。
ならば4ピースがありがたいって訳。

最近のアジアは共有自転車が普及されてきてるから、
自転車でのポイント探しにも携帯性の高さは有利に働くね。

ボクの場合、日本への一時帰国や飛行機を利用した出張等にも
ロッドを持っていきたいタイプ。
スーツケースに収まらないロッドはバズーカに入れて預けるしかない。

前にもブログで書いたけど、バズーカとスーツケースは
空港カウンターで流れるベルトコンベアーの種類が違うから、
荷物受け取りで、バズーカが出てこないトラブルもありえる。
(詳しくは「カンターベルト」、「直線ベルト」)で調べてね)
ならばスーツケースに入れちゃえば安心でしょ。

CANARIA68ML
ボクの小型スーツケースなら機内持ち込みだって可能。

その2、スペック。
携帯性に優れたロッドは多々ある。
だけど、機能的に劣っていたら意味がない。
CANARIA68MLはどうだろう。

まず、ロッドの長さが6フィート8インチ。(2m7cm)
全てのシチュエーションに完璧マッチするとは言えないが、
ルアーロッドとしては扱いやすい長さって言って良いだろう。

扱えるルアーウエイトが3〜30gと幅が広い。
ボクは下は2gから上は20gまでしか試してないんだけどね。
個人的な感想だと、6〜15gが使ってて一番気持ちいかなと。

ファーストテーパーなんで、ペンシルのドッグウォークが映える。
いい感じで、ロッドがペンシルの前進を吸収し、しつこくネチれる。
ベイトエギングとかも良いんじゃないかな。

ガイドのサイズが絶妙で、糸の絡みが殆ど無い。
ってかボクは1度もない。
夜に使用することも多いから、これは助かる。
あと、何故かFin-chの商品紹介には記述されてないのだが、
全てのガイドはFUJI製だ。

CANARIA68ML

 品番内径
1(TOP)LGST42.20mm
2KTSG42.20mm
3KTSG42.20mm
4KTSG42.20mm
5KTSG4.52.50mm
6KTSG53.00mm
7KTSG5.53.50mm
8PKWSG85.40mm
9PKWSG107.04mm
10PKWSG128.27mm
Fin-chに問い合わせて、ガイドサイズを教えてもらった。
内径は自分で調べたから、違ってるかも。(Fuji参照)

前述と矛盾するのだが、ディープクランクのような
引き抵抗の強いルアーを巻いてても引き重りしない。

どう言う事なんだろう?

セクションごとに考えられたカーボン巻きにその秘密があるらしい。
企業秘密だろうが、死ぬ直前で良いので、それを教えてほしい。

ナンヨウチヌ
ディープクランクでチヌを。

アクションがMLなんで、パワー不足の心配があった。
だけど、バラマンディの70upでも十分イケる。
流石に主導権争いはシーソーゲームになっちゃたケド。

バラマンディ
コレ、測ってないけど80有ったんじゃないかな。

チャイロマルハタ
状況的にパワーファイトが必要なハードロックフィッシュもイケた。

常識の範囲で言うなら、陸から狙えるターゲットは
殆どの魚種をロックオンできる。

バラクーダ
小型ルアーでバラクーダ。様々な状況に即対応してくれた。

その中でもボクが気に入ったのはグリップの太さ。
ボクは一般成人男性に比べて手が小さい。
なので、長時間に渡りロッドアクションを続けてると、
マジで手が痺れるんだが、CANARIA68MLは握りやすく軽いので、
その症状が全く起こらない。

このロッドがリリースされて約1ヶ月。
ざっと釣れた魚種を洗ってみると、
バラマンディ、マングローブジャック、ナンヨウチヌ、チャイロマルハタ、
バラクーダ、アフリカンクララ、ナイルテラピア、ソウギョ、
カワアカメ、カワイワシ・・・多いな。

草魚
ソウギョを含め、全部ハードルアーですぞ。

1本でこれだけヤリ込める。
コンセプトに偽り無し。

その3、コストパフォーマンス。
税込みで3万円を切ってる。
乱立するロッドメーカーのそれと比べ1万円位安い。
いや、それ以上か。

これはFin-chの市場戦略のひとつだ。
大手メーカーなら自然と「規模の経済効果」が働き、
価格を下げる、もしくは利幅を上げることが可能。

だけど、Fin-chはそうじゃない。
生産から販売まで独自の経路を形成し、他社にない競争優位性を手に入れた。
よって、リテール価格を抑えつつ、良いマテリアルを使用できる。
デメリットは小売店に卸されない為、入手方法がネットのみって事か。

正直、欠点も書かないことには文章にリアリティーが持てないと思い、
粗探しをしたんだが、見つからない。
その位完成度の高いロッドだと言える。

最後に。
Fin-chのロッド開発に後続はあるのだろうか。
ボクがその立場なら凄いプレッシャーを抱えてる筈だ。
それはこのロッドと同等、もしくはそれ以上のモノを送り出す必要性を意味する。
だけど、きっとチャレンジしてくるだろう。
足りないピースを埋め尽くすまでネ。
posted by 村田貴紀 AD 17.10.01 | Comment(3) | アイテム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2017年02月25日

なぜ【Fishman BC4】なのか

キープキャストで色々なロッドを紹介させてもらった。

商品を紹介する身分で、得意分野、苦手分野なんてあっちゃマズイんだが、
日頃のフィールド、対象魚、スタイルにハマるロッドの説明は
特に力が入ってたし、感触も良かったと思う。

海外遠征を視野に入れているユーザーが予想以上に多かった。
ボクはメーカースタッフに希少な海外組なので、
国外の釣りには説得力があったんじゃないだろうか。

最新の怪魚マガジンにも取り上げられてる【Fishman BC4】
今、なぜこのロッドなのか?

名古屋で声を枯らしながら振るった熱弁を
この場で再現してみましょ。

BC4
【Fishman BC4】は4ピースロッド。

所謂、バッグロッドってヤツ。
スペックは以下の通り。

 XHMXHLH
 レングス 5ft10inc
 マテリアル 4軸カーボン
 自重 167g 143g 133g
 ガイド Kガイドチタン+ステン 
 継数 4ピース
 仕舞い寸法 49cm
 グリップ部 49cm
 ルアーウェイト 10 〜200g 7 〜 55g 7 〜 40g
 ライン PE3 〜 10 号 PE1 〜 5 号

XHはビックベイト愛好者にお勧めだね。
バスアングラーからの質問も多かった。
大きいミノーのジャークにもストレスなく対応できちゃう。
圧倒的なバッドパワーでストラクチャーからビックフィッシュを引き剥がそう。

LHとMXHはアジアのバラマンディ釣り堀、ボートシーバスなんかも良い。
足場の問題をクリアできるならロックフィッシュもブチ抜けるしね。
小型ルアーも全然イケちゃう。

釣りの話は此処までにしておこうか。
汎用性の高い竿だから、例を上げるとキリが無いし。

これから旅に焦点を当ててみよう。
「カウンターベルト」と「直線ベルト」って聞いた事あるかい?

これは釣り用語じゃなくって、
飛行機に荷物を預けた後、機内まで預けた荷物が運ばれる
ベルトコンベアーの事なんだ。

・カウンターベルトはスーツケースなどの荷物を流すベルト。
・直線ベルトは長物などの特殊な荷物を流すベルト。

曲がりくねったコーナーの多いカウンターベルトで長物を運ぶのは
カーブで詰まりが発生するんだと。

そう、バズーカなどに入れられたロッドは直線ベルトが使われるので、
スーツケースとは別ルートなんだよね。

香港空港
なので、スーツケースは受け取ったのに、なかなかロッドが出てこないのはコレが原因なんだ。

一箇所で複数の目的地を処理してるチェックインカウンターは
ひとつのベルトで複数の航路の荷物を処理してたりする。

大手の空港会社は1便につきひとつのベルトを使うので、
積荷ミスが格段に少ないが、直線ベルトは共有するだろうし、
海外の管理がずさんな会社はゴッチャ。
現地に荷物が届かないケースって意外とあるのよ。

目的地でロッドが届いてないと、旅はアウトだ。
言葉も通じない海外でコレは痛い。
空港内をウロウロしてたら、毒薬を吸わされちゃうかもよw
親切な日本文化との違いを勉強できるぜ。

スーツケースにロッドが収まるってのは大きいメリットなんだよ。
【Fishman BC4】なら機内持ち込みも可能。
海外の空港は荷物の取り扱いが雑だから、
常に自分の側に置いちゃうのが、一番安全かな。

まぁ、スーツケースに入れとけば、雑に扱われたって、
どうにかなる様なヤワなロッドじゃないケドね。

しかし、釣りの全ての荷物を機内に持ち込むのは難しい。
フックがあるからね〜

なので、結局なにかしらを預けちゃうんだけど、
「直線ベルト」に乗せないパッキングをすれば
旅の躓きは格段に減る。

ピンが撃て、ぶっ飛びで、パワーのある【Fishman BC4】は
旅のヒロイン役をキッチリ勤めてくれるよ。
posted by 村田貴紀 AD 17.02.25 | Comment(0) | TrackBack(0) | アイテム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする